VPNが切れる・接続できない!原因と対処法を解説 │2025年
VPNの接続が切れたり、繋がらないことがあります。原因不明でこのようなことが頻繁に起こるととても不便ですね。
幸いにも、一般的なVPN接続トラブルの解決策は簡単です。VPNの接続が切れる、繋がらない、通信が遅い、接続が不安定など、このガイドでは、実用的で簡単な解決策をご紹介していきます。
VPNが頻繁に切れるときの対処法
VPNが頻繁に切れる原因はいくつかあります。ネットワークやルーターの問題、間違ったDNSサーバー、VPN設定などといった原因が考えられますが、解決策は実は簡単なのです。
1. VPNの設定を変更する
VPN接続が頻繁に落ちる場合、まずはじめにVPNの設定を確認して、変更が必要な場合は変更しましょう。
- VPNサーバーを切り替える。使用しているサーバーが不安定なためにVPNが切れることがあります。同じ国の別のサーバーに変更することで、パフォーマンスと接続が向上する可能性があります。
- (VPNが対応している場合)DNSサーバーを変更する。Webサイトを閲覧したいとき、DNSサーバーはIPアドレスをドメイン名に変換する役割を果たします。ただし、これによりDNS漏れ(VPNを使用しているにもかかわらず、インターネットプロバイダーがあなたが訪れているサイトを確認できるセキュリティ上の欠陥)のリスクが高まりますのでご注意ください。
- 他のプロトコルを使う。VPNプロトコルは、デバイスがVPNサーバーに接続しデータを送信する方法と、接続の安定性、速度、およびセキュリティを決定します。セキュリティプロトコルを変更することで、切断を防げる場合があります。
- 暗号化レベルを変更する。高度な暗号化レベルはVPN接続の安定性とパフォーマンスに影響を及ぼすことがあります。標準のAES 256ビットから128ビット(暗号化レベルが低め)に切り替えることで、頻繁な切断を防ぐことができるかもしれません。ただし、すべてのVPNが暗号化を変更できるわけではありません。
- 「信頼できるネットワーク」機能を無効にする。この機能が有効だと、自宅やオフィスネットワークなど信頼できるネットワークに接続しているときにVPN接続をバイパスできます。しかし、この機能は時々接続問題や予期しない切断を引き起こすことがあります。この機能を無効にすることで、接続しているネットワークにかかわらず、VPN接続を常にアクティブな状態を保つことができます。VPNアプリの設定手順に従って「信頼できるネットワーク」をオフに切り替えましょう。
2. WiFiの設定を変更する
場合によっては、WiFiネットワークやネット通信の接続自体に問題があることもあります。ですので、VPN接続なしでも接続が切れるかどうかを確認してみてください。
もし切れる場合は、別のWiFiネットワークを試してみる(例えば、ノートパソコンやスマートフォンをホットスポットとして使用する)。これで問題が解決する場合は、WiFiネットワークに明らかに何か問題があるため、インターネットプロバイダーに問い合わせるか別のサービスに変更しましょう。
3. ルーターを再起動する
ルーターは、一時的な接続トラブルを起こすことがあります。ルーターの電源を切り、数秒待ってから再度電源を入れます。この簡単なステップで、接続トラブルが改善され、VPN接続を安定することがよくあります。
4. 別のポートを使用する
ネットワークポートは通信のエンドポイントとして機能し、ファイアウォールやネットワーク設定による干渉を受けやすいため、過密になると接続問題を引き起こすことがあります。
この問題が発生した場合、ポートを手動で変更することで切断問題を解決できることがあります。但し、ポートを変更すると全体の接続に影響を及ぼす可能性があるため、ポートの仕様に詳しい場合のみ、変更しましょう。
5. 同時デバイス接続台数の制限を回避する
ほとんどのVPNは、単一のアカウントで許可される同時デバイス接続台数に制限があります (ほとんどが最大5台まで)。この制限を超えると、VPNが繋がりません。
この問題を解決するには、ルーターにVPNをインストールしましょう。ルーターにVPNを設定することで、ルーターに接続されたすべてのデバイスが制限なしでVPNを利用できるようになります。
VPNが接続できない時の対処法
ここでは、VPNに全く接続できないがネット自体は問題なく稼働している場合の対処法をいくつかご紹介します。
1. ファイアウォールとウイルス対策を無効にする
ファイアウォールとウイルス対策プログラムがVPN接続を邪魔することがあります。一時的に無効にして、これらが問題の原因かどうかを確認しましょう。なお、ファイアウォールとウイルス対策を無効にすると、端末がリスクにさらされるため、確認後は、必ず再度有効にしましょう。あるいは、VPNをファイアウォールとウイルス対策ソフトの例外に設定してください。
2. ネットワークドライバーを更新する
ネットワークドライバーが古いまたは互換性のないものはVPN接続の問題を引き起こす可能性があり、この場合、更新することで問題を解決できるかもしれません。そのためには、[デバイスマネージャー] > [ネットワークアダプター]を開き、ドライバーを右クリックしてドライバーを更新を選択します。コンピューターを再起動し、もう一度VPNに接続してみてください。
3. ログイン情報を確認する
パスワードやユーザー名を間違えて入力している可能性がありますので、ダブルチェックするか、両方リセットしてみてください。
4. 難読化機能を有効にする
一部のインターネットサービスプロバイダー(ISP)やネットワーク管理者は、VPN接続をブロックしたり制限したりすることがあります。難読化機能を有効にすると、VPNトラフィックを通常のトラフィックと偽装できますから、これらの制限を回避することができます。
5. デバイスのバッテリーセーバーを無効にする
バッテリーセーバーモードは特定の機能やバックグラウンドプロセスを制限することがあります、これがVPNの接続トラブルを起こすことがあります。これを無効にすると、デバイスがフル容量で動作し、VPNが安定した接続を確立できるようになります。デバイス設定画面からバッテリーまたは電源管理セクションに進んで設定を更新しましょう。
6. カスタマーサポートに問い合わせる
上記のすべてを試しても解決しない場合は、VPNのカスタマーサポートに問い合わせましょう。トップクラスのVPNは、24時間365日のライブチャットサポートのほか、メール、電話、FAQ/トラブルシューティングページなど様々なサポートチャネルを提供しています。
VPNの通信速度が遅いときの対処方法
VPNの速度低下はよくあることで、多くのVPNはデフォルトでは通信速度はそんなに速くありません。しかし、通信が異常に遅い場合には、以下の対処法を試すことをお勧めします。
1. インターネット接続を確認する
ネット接続に問題があると必然的にVPN通信も大幅に遅くなります。VPN接続を一度切断してスピードテストを実行してみましょう。テストで、通常より遅いことが判明した場合は、ルーターをリセットするかインターネットサービスプロバイダーに問い合わせましょう。また、イーサネットケーブルを使ってノートパソコンをルーターに繋ぐと、より安定したネット通信が期待できます。
2. 近くのサーバーに接続する
接続したVPNサーバーが混雑していると速度が遅くなることがあります。あなたの所在地に地理的に近いサーバーに切り替えることで速度遅延を最小限に抑えることができます。
3. マルチホップ機能を無効にする
マルチホップ機能は、セキュリティとプライバシーを強化するためVPN通信を複数のサーバーに経由させますが、このプロセスの影響でしばしば速度が遅くなることがあります。マルチホップを無効にすると、ルーティングプロセスの複雑さが減り、VPNの速度が向上します。
4. パケットとMTUの設定を変更する
VPNのパケットとMTUの設定は、ネットワーク上で送信されるデータパケットのサイズを決定します。パケットサイズが大きすぎるかMTUが誤って設定されていると、パフォーマンスと速度が低下する可能性があります。VPNにこの設定がある場合は、設定を調整することでVPN接続を最適化できます。
5. 高速VPNにアップグレードする
そもそも使用しているVPN自体の速度が大幅に遅いことがあります。このような場合、どのサーバーに切り替えても速さは変わらないでしょう。これは、サーバーネットワークが小さくサーバーが混雑している無料または格安VPNでよくあることです。
VPNソフトのトラブルの対処法
VPNソフトに何らかの問題がある場合や、他のソフトとの競合が生じている場合も、接続トラブルが発生することがあります。ここでは、そのような問題に対するいくつかの解決策をご紹介します。
1. VPNをデフォルト設定に戻す
VPNの設定を手動で変更した場合は、元のデフォルト設定に戻してみてください。これにより、他のソフトとの衝突や設定ミスを解消できる可能性があります。
2. VPNソフトを更新する
最新バージョンのVPNソフトを使うことで、接続トラブルやクラッシュが起きにくくなります。新しいアップデートが利用可能になったら、すぐに更新するようにしましょう。アップデートには脆弱性を修正するセキュリティパッチも含まれますから、データを保護するためにも大切です。
3. 古いVPNソフトを削除する
デバイス上に複数のVPNがあると競合し、接続トラブルの原因になります。以前使ったVPNは完全にアンインストールしましょう。ファイルを削除するだけでは解決されません。
4. VPNを再インストールする
その他のトラブルシューティングを試してもVPN接続が解決されない場合は、VPNアプリを再インストールして、公式サイトから最新版を入手しましょう。これにより、最新コンポーネントが正しくデバイスにインストール・設定されます。
5. デバイスのOSを更新する
古いオペレーティングシステム(OS)のバージョンには、VPNが正しく機能するために必要なセキュリティパッチや互換性のアップデートが不足している可能性があります。デバイスのOSを最新バージョンに更新することで、最新のバグ修正と改善ができ、接続トラブルが改善する場合があります。
その他のVPN接続トラブル(対処方法)
VPNがNetflixなどのストリーミングサービスで機能しない場合
多くのVPNは人気ストリーミングサイトに対応していると謳っていますが、実際には利用できないものがほとんどです。
もし、プレミアムVPNの中でも動作しない場合、別のサーバーを試すか、VPNのサポート窓口に問い合わせて、利用できるサーバーのリストをもらいましょう。特に急ぎ出ない場合は、後者をお勧めします。
VPNが中国などネット制限の厳しい国で機能しない場合
中国やロシアのような一部の国々は、ソーシャルメディア、ニュースサイト、さらにはVPNサイトへのアクセスを遮断するファイアウォールを設置しています。
なお、VPNを利用する前に、訪問する国の法律や規制について事前に確認して、法的トラブルに巻き込まれないよう十分気をつけましょう。
使いたいVPNサーバーが間違った国にある
VPN社は、通常、各国に物理サーバーを配置しています。しかし、危険な国やコストの高い国にはバーチャル(仮想)サーバーを使用することがあります。仮想サーバーは、あなたが選択した実際の国とは異なる国に配置されており、あなたの通信を選択した国にいるように見せかけることができます。しかし、一部のIPアドレスの区別がつかず、特定のサイトへのアクセスをブロックしてしまうことがあります。
仮想サーバーを利用したくない場合は、VPNのどのサーバーが仮想サーバーかをチェックして避けることができます。一部のVPNプロバイダーは仮想サーバーをラベル付けして分かりやすくしてくれています。なお、仮想サーバーは、通常サーバーネットワーク全体のごく一部であり、VPNが検出されるリスクは低いです。
以前使用したVPNサーバーが見つからない
ブックマークやお気に入り機能を利用すれば、以前使用したサーバーを素早く見つけることができます。そのような機能を使用したにもかかわらず、サーバーが見つからない場合、そのサーバーがメンテナンスやアップグレードの関係で一時的に停止される可能性があります。これは通常一時的で尚且つ稀ですが、停止が長期間にわたることもあります。例えば、新しいプライバシー法を施行する権威主義的な国のすべてのサーバーをVPNが停止するなどといったケースです。
VPN接続トラブルに関するよくある質問
VPNが頻繁に切れる理由は?
VPNが頻繁に切れる最も一般的な理由には、ネット接続が不安定だったりVPNの設定に問題があるからです。その他の原因としては、VPNサーバーの問題、ファイアウォールやウイルス対策ソフトの干渉、VPNクライアントの問題、ISPの制限などがあります。しかし、これらの接続トラブルのほとんどは数分で簡単に解決できます。
VPNが切断されるとどうなりますか?
VPNが切断されると、プライバシーやセキュリティのリスクに晒されることになります。ネット通信が暗号化されず、保護されなくなり、VPNのIPアドレスが割り当てられませんので自分のIPアドレスが公開されるからです。ハッカーなどがあなたのIPアドレスやアクティビティを見れる状態になります。これらのリスクを回避する最善の方法は、キルスイッチ機能付きのVPNを使用することです。キルスイッチはVPNが予期せず途切れた場合、即座にインターネット通信を切断しますので、データが公開されることはありません。
VPNが接続と切断を繰り返す場合、どうすれば良いですか?
VPN接続のトラブルの要因は様々ですが、一般的な解決策をいくつかご紹介します。通常、最初に試すべきことは、WiFiネットワーク・ネットの接続の確認、別のVPNサーバーを試す、ファイアウォールとウイルス対策を無効にする、などがあります。しかし、結局のところVPNが繰り返し切断される原因に応じた解決策を講じることが重要です。
VPNに接続するとなぜインターネットが切れるのですか?
これは通常、キルスイッチを有効にした場合に起こります。キルスイッチは、VPNに接続していないときにインターネットアクセスを停止します。サーバーを切り替える際にもこの問題が発生することがあります。キルスイッチは、データの偶発的な露出を防ぎます。キルスイッチを無効にしても同じ問題が続く場合は、こちらの簡単な解決策をご参考ください。たとえば、ソフトウェアに問題がないか、VPNとファイアウォールやウイルスとの間に競合がないかを確認する、などです。
無料のVPNに接続できないのですが、なぜですか?
無料のVPNはお得に感じるかもしれませんが、ほとんどのものが信頼性に欠け、機能も限られています。通常、サーバーネットワークが小さく、サーバーが遅く混雑しているために接続トラブルが発生します。無料VPNは、接続が安定しないので、ストリーミング、トレント、ダウンロードには不便です。返金保証付きの高品質なVPNなら、高速で接続が安定しますのでお勧めです。世界中に高速サーバーネットワークがあり、サービスに満足できなかった場合は返金してもらえますのでリスクなく試せます。
iPhoneでVPNが勝手にオフになるのはなぜですか?
これは、iPhoneのローパワーモードが有効になっている場合によく発生します。このモードをオンにすると、バッテリー寿命を延ばすためにVPN接続を始めとする特定の機能が自動的に無効になります。VPNが切断されるのを防ぐには、ローパワーモードを無効にしましょう。
もう一つ考えられる理由は、インターネット接続が不安定であることです。iPhoneがWiFiとモバイル通信を頻繁に切り替えたり、信号が弱い場合、VPNが切断される原因となります。別のWiFiネットワークに接続してみる、または安定したモバイル通信接続を確保しましょう。また、接続が不安定な場合は、プロトコルを通信の安定性に優れたIKEv2プロトコルに切り替えることもお勧めします。
AndroidでVPNの切断を防ぐにはどうすればいいですか?
まず、信頼性の高いWiFiネットワークに接続するか、信号が強いモバイルデータプランを使用して、安定したインターネット接続を確保してください。また、OpenVPNのようなより安定したVPNプロトコルに切り替えてみると良いでしょう。VPNのバッテリー最適化を無効にする、またはAndroidの省電力モードをオフにするなど、といった解決策もあります。
ほんの数分でVPN接続トラブルを解決
VPNが切断されたからといってパニックになる必要はありません。接続トラブルの原因は様々ですが、大抵の場合簡単に解決できます。VPNに詳しくなくても、問題の原因は簡単に特定できますし、解決策もシンプルです。
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